私の職業を尋ねられたり、名刺に書いてあるのは「音楽療法カウンセラー」です。
元々、音楽療法の勉強を始めた時、心理学やカウンセリングに興味があり、
ほぼ同時進行で勉強をスタートしました。
教育カウンセラー、メンタルセラピスト2級・1級、日本音楽療法学会認定音楽療法士。
これらの資格に生涯学習音楽指導者をプラスし、音楽療法とカウンセリングをドッキングさせた
「音楽療法カウンセリング」という、誰もまだ実践していない手法で、約15年以上前から
日常のお悩み、介護問題、難病、癌、精神疾患の患者さんにセラピーを行ってきました。
数回のセラピーで回復される方や定期的に来室される方もおられますが、多くの方が
精神の安定というものを手にされ、日常の生活に戻られることを確認しております。
音楽療法だけでは、心の問題は改善されません。やはり、カウンセリングの技法で
クライエントの生い立ちや親子関係、仕事関係、友達関係を通じてその人のバックグラウンドを知り
しんどさの程度や種類をつかみ、無意識化に押し込められている潜在意識を解明することで、
クライエント自らが気づき、自分を取り戻す過程を一緒に伴走する役目をしています。
音楽は、クライエントの気分の転導を図る曲をチョイスする時や同質の原理で心に寄り添う選曲・
元気や勇気を与える選曲をして、カウンセリングの前後には受動的音楽療法を行います。
カウンセリングでは、クライエントのお役にたてることは勿論ですが、クライエントの人生を
背負いこむ勇気や覚悟があるのかどうか、また、死にたい願望のクライエントの場合は、人様の
命に責任が取れるのかどうか。ないなら、カウンセリングはしない方が良いでしょう。
諸外国では各家庭にホームカウンセラーが決まっているようですが、日本と言う恥の文化を
美徳とするお国柄では、カウンセリングを受けるということは日常ではないのでしょう。
今、国難ともいえるコロナ禍において、多くの人々の心はすさみ、生活を苦にして命を絶つ人、
孤独感にさいなまれて自殺をする人が急増しています。ですので、音楽療法カウンセラーを
育成することが急がれるのではと私は考えるのですが、皆さんはどうお考えでしょうか?